要約: 分散型ネットワークは、中央管理者不在のネットワーク。参加者同士で直接取引を行うことができ、中央サーバなしでネットワークの信頼性を保てます。悪意のある攻撃や操作、予期しないダウンタイム(サービスの停止・中断時間)に対して、中央集権型よりも高い耐性を持っています。
分散型ネットワーク(Decentralized Network)とは、システム全体を管理する中央サーバが存在せず、参加者がそれぞれPeer to Peer(P2P)(※)でつながっているネットワークシステムです。分散型ネットワークでは、参加者は中央サーバを介さずに直接取引を行うことができます。
分散型ネットワークは悪意のある攻撃や操作、予期しないダウンタイム(サービスの停止・中断時間)に対して、中央集権型よりも高い耐性を持っています。中央管理者がいなくても、ネットワークは安全な状態を保つことができるのです。
しかし、中央管理者がいないということは、システムの安全性を誰も担保できないということでもあります。
ブロックチェーンは分散型ネットワークの代表例です。ネットワークを保護、検証するProof of Workなどのコンセンサス・メカニズムによって、ネットワークの信頼性が保たれています。
中央集権型ネットワーク
一方、中央集権型のネットワークは、民間企業や政府などの単一の組織によってネットワークが管理されています。中央管理者は、コンテンツを検閲し、トラフィックを操作し、さらにはシステムへのアクセスを制限する権限を持っています。中央集権型ネットワークの例には、法定通貨や銀行のシステムが挙げられます。
中央集権型ネットワークの参加者は、中央サーバを通じて他の参加者とつながっています。そのため、中央サーバを経由しないと取引を行うことができません。取引の安全性は中央管理者に依存します。
※インターネットで提供されているサービスは、P2P型ネットワークか、クライアント・サーバ型ネットワークかのどちらかに分類されます。クライアント・サーバ型では、サーバ(サービス提供者)とクライアント(利用者)による一対一の通信が行われるのに対して、P2P型では複数の端末同士が対等に通信を行います。