学ぶ

【データ分析】ブロックチェーンの調査サイト15選!無料・登録不要

おはようございます。フェネックです。

仮想通貨・ブロックチェーンの調査に使う、分析サイトを15個おすすめします。

図1. 仮想通貨・ブロックチェーンのデータ分析サイト15選

ぜんぶ、登録しなくても使える無料のサイトです。ブロックチェーンに記録されるオンチェーンデータを使うものと、記録されないオフチェーンデータを使うもの、その中間の3種類があります。

新しい投資先を探したり、買いどきを計ったりするのに使えるよ。
データの更新頻度の高い順におつたえしていくよ〜。

更新頻度:秒単位

エクスプローラ

Blockchair

各種ブロックチェーンのデータを閲覧・検索できます。

取扱っているブロックチェーンの種類は限定されますが、データ分析のサービスが充実していて、簡単にデータを比較できるので便利です。日本語対応しているところもおすすめです。

銘柄単体のブロックチェーンデータを取扱うエクスプローラが多いので、この「Blockchair」や「TOKENVIEW」のような、複数のデータを横断して閲覧できるものは重宝します。

TOKENVIEWは取扱う銘柄数が多いので、Blockchairに無い場合に役立つと思います。Blockchairをメインで使いつつ、補助でTOKENVIEWを使うのがおすすめです。

Etherscan

有名なエクスプローラ、The Ethereum Blockchain Explorerです。

イーサリアムとそのコミュニティによって2015年に作られたこのエクスプローラでは、分散型スマートコントラクトプラットフォームEthereumのオンチェーンデータを検索・閲覧できます。

ERC-20規格準拠のトークンや、ERC-721/ERC-1155準拠のNFTのデータも見ることができます。

データ分析にも使えますし、分析されないかたでも、Metamaskなどのウォレットでガス詰まりが起きたときに、Etherscanのトランザクション履歴を見て今の状態をチェックしたりするのに使えます。

Etherscanチームの制作したエクスプローラは他に、Bscscan(Binance Smart Chain Explorer)や、BeaconScan(Ethereum 2.0 Explorer)などがあります。

一度、保有している仮想通貨専用のエクスプローラをウェブで探してみてください。文字列「explorer」と、仮想通貨や企業の名前で検索したら見つかると思います。エクスプローラはたくさん種類がありますが、例えばXDC Network Explorerみたいな公式リリースのものがあるときは、それを使うのがおすすめです。

BlocksScan Explorerみたいに仮想通貨銘柄が追加されたり、機能拡張されたりするエクスプローラも多いと思うから、そのときどきで色々使ってみるといいよ〜。

トラッカー

Messari

チャート表示・ランキング表示などの基本機能に加えて、様々なデータ分析を行えます。

仮想通貨の分類別(DeFi、ステーブルコイン、取引所通貨など)に表示させられるのも便利ですし、「Chart」「Screener」タブから選択するだけで簡単に分析結果を表示できるので、とっても使いやすいです。

「More」タブから飛べる「News」一覧は幅広いソースから引用されていて、「ASSETS」列にニュースに関係する仮想通貨のアイコンが表示されるため、探しやすくて助かります。

Messariはサイトの質が高いだけでなく、信頼の置けるリサーチも素晴らしいです。

特におすすめのサイトだよ!

Ultra sound money

BurnされたEthereumの量を表示するカウンターです。

年間の供給量予測や、過去に燃やされた量、Burnされた量の多いプラットフォームなどを確認できます。

「project the supply」のコーナーでは、ステーキングによる発行量・ガス料金・PoSへの完全移行年月日の3つのパラメータを手動で調節することで、将来のEthereum供給量をシミュレートできます。

EthereumのEIP-1559アップグレードが2021年8月5日にアクティブ化されたことで、1ブロックあたりの固定ネットワーク料金がBurnされるようになりました。
BurnされたEthereumの量はWatch The Burnでも閲覧できます。

更新頻度:分単位

警報

Whale Alert

毎日何百万件もの取引をリアルタイムで追跡・分析して、取引量の多い場合に警報を出すサービスです。

公式の運営しているTwitterのフォローをおすすめします。

ダッシュボード

Coin Dance

ビットコインの幅広い分析データを、画面にずらっと並べて表示します。

オンチェーンデータ以外の分析も取扱っていて、Googleトレンドの検索ボリュームをグラフ化したり、世界各国のビットコインの法的な扱いを図表で出したりと幅広く、長期投資との相性が良いサイトです。

CryptoMiso

GitHubのリポジトリのコミット履歴に基づいて、仮想通貨をランクづけするサイトです。

ファイルの更新の頻繁に行われる仮想通貨がランキングの上位に表示されます。

過去のコミット(更新)履歴がチャート表示されるのが面白いです。

更新頻度:日単位

データ解析

Dune Analytics

パブリックブロックチェーンのデータを活用した分析サイトです。

Duneの提供する、ブロックチェーンのデータ照会・抽出・視覚化のためのサービスを利用してユーザが制作した分析ツールが公開されています。

ユーザの制作したツールはオープンソースとして扱われ、他のユーザが更にフォークさせて次のツール制作に利用できるため、ツールが作られれば作られるほど、ユーザが増えれば増えるほど多様なツールが生まれます。

登録不要で閲覧できますが、登録するとお気に入り登録とツール制作ができるようになります。

dApps検索

State of the DApps

Ethereumをはじめ、15種類以上のプラットフォームに対応した分散型アプリのデータベースです。

3500種類を超えるアプリを、プラットフォーム・カテゴリ・ステータスで選んで検索できます。

アプリの簡単な説明が検索結果に出るので、どんなアプリがあるのかを把握しやすいです。

見てて楽しいねぇ!
わくわくするねぇ!

ニュース

CryptoPanic

ニュースとメディアのまとめサイトです。

Twitterのような投票機能もあって、市場の雰囲気を把握しやすいです。

ポートフォリオトラッカーを無料で作れるのですが、これは機能が少なくいまひとつでした。

わたしの作った、仮想通貨ニュースまとめ・分析サイト「COTONOCA」も使ってもらえると嬉しいです。ニュースに関連する銘柄表示、カテゴリ検索、ティッカーによるアセットの検索機能(時価総額上位300銘柄くらいまで対応)などが実装されています。ニュースは毎日自動更新されます。

概要や使いかたは、以下の記事をご覧ください。

ソーシャルの分析を用いたサイトに、SNSのデータをもとに市場の空気感をチャート化したBitcoin sentimentがあります。長期投資の買い場・売り場の参考になるかもしれません。

カレンダー

CoinMarketCal

コミュニティ主導で運用する、仮想通貨のカレンダーです。

おおまかなスケジュールを確認したり、過去の出来事を検索するのに使えます。

更新頻度:月単位

安全性チェック

DeFi Safety

DeFiの品質と安全性について評価するサイトです。

トークンを選択すると、評価の内訳やレビュー年月日を確認できます。

rekt

過去に起きたハッキング・クラッキングによる被害額を、ランキングにまとめているサイトです。

被害が起きたり、関連する出来事があると、ニュースにも取り上げられます。

ニュースの文体がすごく詩的だけど、とっても有益だよ。

更新が止まっていますが、Tokens-Economyにも被害記録が残されています。

CBDCトラッカー

CBDC Tracker (open-source project)

デジタルユーロ協会(DEA)の共同創設者と、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)メンバーの共同開発によって、2020年6月にリリースされたオープンソースのCBDCトラッカーです。

「Technology provider」の分散型台帳技術の名称選択と、「Digital currency」のCBDCプロジェクト名選択は、Atlantic Councilのトラッカーに無い、調査に必須と言っていい機能です。

「Historic state」を左右に操作して年月を指定すると、当時の状況がわかります。

2021年1月のホワイトペーパーで、機能追加等で今後も更新されることが表明されています。

CBDC Tracker (Atlantic Council)

米国Atlantic Councilのジオエコノミクスセンターと、ハーバード大学のベルファー科学国際問題研究所の共同開発によって、2020年5月にリリースされたCBDCトラッカーです。

「Race for the future of money」という帯グラフでは、各国のCBDC開発の進捗が一目してわかります。「Country」でG7、G20、OECDとフィルタリングしたとき、ステータス別で数が出るのも良いです。

CBDCトラッカーは他にもあるけれど、報道機関が参考に使うのはこの2つかな?

まとめ

データ分析におすすめのサイト15個と、その補足で参考になりそうなサイトをご紹介しました。

後半にいくほど更新頻度が下がりますが、そのぶん更新の重みはあがります。

結構な数お伝えしちゃいましたが、少しづつでも触ってもらえると嬉しいです。

最後に、THE BLOCKというニューヨークのリサーチ企業の「2021年のデジタル資産のデータとインフラの状況について (The State of the Digital Assets Data and Infrastructure Landscape, 2021)」という2021年7月28日の記事、そこで紹介されていたサイトの一覧画像を載せておきます。

図2. Digital Assets Data & Infrastructure Landscape

字ちっちゃいけど見えますか?

「Staking」欄も含めて全部のサイトをチェックしましたが、案の定エンタープライズ向けが多く、有料だったり登録が必要だったりでここにある全部を個人で利用するのはハードルが高そうでした。

ですので、機関の方々はこういうツール使ってるのか、くらいの参考にしてもらいたいです。

個人で使えるものは、もちろん使っていいと思います!

あとがき

良いツールは、使う人の発想を育てます。

普段使っている人にしか思いつけないアイデアが、あるときふと出てきたりするようになります。ほかにも、困ったときにどうにかできるようになる力が、ツールのおかげでいつの間にか身についたりもします。

今日ご紹介するにあたって、せっかくの機会だから色々調べてみようと思いついたせいで、サイトを探しながら、見つけたサイトの使い方を覚えながらになっちゃいましたので、選ぶのにものすごく時間がかかってしまいました。それでも、いろんな新しい発見があったのは、普段のツールを使い込んでいたからかもしれません。

慣れてないツールは、これから一緒に使っていこうね。

ブロックチェーンについて学ぶための知識を、下の記事にまとめています。

コトノカアカデミーでは、ブロックチェーンを全く知らない方でも一から学習していただけるよう、専門用語をなるべく使わず、わかりやすい内容を心がけています。